月刊OPTRONICS 9月号特集連動企画

テラヘルツの研究/開発

2015年08月25日
茨城大,高屈折率無反射機能を有するテラヘルツメタマテリルを開発
実効屈折率neff=6.7+j0.12,反射電力1.2%(透過電力91.8%・損失電力7.0%:0.31THzでの値)を有する「高屈折率」「無反射」「低損失」材質の開発に成功。低損失かつフレキシブルなフィルムの裏表に金属の微細なワイヤー構造を描いた,非常にシンプルな構造により実現。

 

2015年05月15日
筑波大,テラヘルツ時間領域分光装置を開発

高精度・高感度かつ低温領域(6~800K)のテラヘルツ時間領域分光装置(terahertz time-domain spectroscopy,THz-TDS)を新たに開発。この装置により,立方晶ペロブスカイト構造を持つと考えられていたBZOの単結晶試料に対し解析を行なった。

 

2015年03月26日
早大ら,任意の偏光を持つテラヘルツ光の解析に成功
任意の偏光をもつテラヘルツ光の偏光状態をスナップショットで解析する手法を開発。物性科学,情報通信,生体計測,天文学,セキュリティーなどのテラヘルツ光に関する分野への貢献を期待。

 

 

2014年10月23日
京大,超伝導テラヘルツ光源における温度分布の可視化と制御に成功
高温超伝導体を用いたテラヘルツ光源における温度分布の可視化と制御に成功し,温度分布とテラヘルツ発振強度の関係をはじめて明らかにした。超伝導テラヘルツ光源の高出力化・高機能化につながる直接的な手がかりであるという点で国際的にも高く評価。

 

2014年09月09日
慶大,0.1秒でテラヘルツ電磁波のベクトル時間波形を計測できる装置を開発
テラヘルツ電磁波を印加した検出結晶を透過する際に,検出用パルス光が受ける偏光状態の変化を,電気光学変調器を用いて変調計測する。その結果,テラヘルツ電磁波のベクトル情報を,従来技術よりも約20倍速く計測することができるようになった。

 

2014年06月25日
東工大ら,CNTを用いたテラヘルツ波検出器の開発に成功
配列されたカーボンナノチューブ(CNT)の薄膜を用いて室温動作のテラヘルツ波検出器を開発。テラヘルツ波はエネルギーが光に比べて非常に小さいため,効率的に吸収・検出する材料や機構が少なく,検出には新たなアプローチが求められていた。

 

2014年03月26日
茨城大学,実効屈折率0.5のテラヘルツ波帯凹レンズを開発
金(厚さ0.5μm)の蒸着された極薄な金属板(20μm)を350μmおきに中空構造となるようにミルフィーユ状に約1cm積層し,レンズを構成した。この中空のミルフィーユ構造により,テラヘルツ波の位相を制御する。

 

 

2014年03月25日
理研,室温で2次元のテラヘルツ波像を高感度に可視化する技術を開発
非線形光学効果を用いて量子光学的にテラヘルツ波を光子エネルギーの大きな近赤外光へ波長変換し,高感度な近赤外光カメラで計測するテラヘルツ波可視化システム。非線形光学結晶には,独自に育成した有機非線形光学結晶DASTを用いている。

 

2014年02月12日
農工大,半導体チップ上でテラヘルツ波の粒を発生・伝送・検出することに成功
このオールインワンチップにより,電気駆動でテラヘルツ周波数帯の光子を発生させ,約50 %の伝送効率で0.5 mmの距離に渡って伝送した光子を検出することに成功した。

 

 

2014年01月07日
金属板でテラヘルツ光の偏光を制御する —大阪大学とアイシン精機が開発
金属板を等間隔に並べただけでテラヘルツ周波数帯の電磁波の偏光を制御する技術を共同開発した。この位相板は,原理的には大面積,かつ低価格で作製することができるとし,また開口や平板間の距離を制御することによって設計周波数を中赤外領域まで変えることもできるとしている。

 

2013年12月26日
理研,新規開発したテラヘルツ分光データベースを公開
理研と情通研はこれまで1,500種類を超える物質についてさまざまな条件下で分光スペクトル(波長ごとの強度分布)データを取得・解析し,日本発の統合テラヘルツ分光データベースとして2008年度よりインターネット上で世界へ公開し,テラヘルツ光利用の推進を図ってきた。

 

2013年04月22日
NICT,テラヘルツ波 大気減衰率データの無料提供サービスを開始
テラヘルツ波が空間中の水蒸気等によって吸収されて減衰する割合を実測データに基づいて精度よく見積もる技術を開発した。また,その最新の成果を広く活用してもらうため,「テラヘルツ波大気減衰率」を計算してホームページ上に表示する無料データ提供サービスを開始。