九大と広大、PPR 蛋白質の核酸認識コードの解読に成功

九州大学大学院農学研究院准教授の中村崇裕氏は、医学研究院准教授の大川恭行氏、広島大学大学院理学研究科教授の山本卓氏との共同研究で、植物で大きなファミリー(進化上の共通祖先に由来すると推定されるタンパク質をまとめたグループ)を形成する蛋白質であるPPR 蛋白質の RNA および DNA 認識コードの解明に成功した。

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RNA または DNA と配列特異的に結合する PPR 蛋白質は 35 アミノ酸の「PPR モチーフ(一定規則の複数個のアミノ酸から構成される機能的または構造的なひとまとまり)」十数個の連続で構成されている。今回の共同研究により、

・PPR モチーフと塩基が 1 対 1 で対応すること。
・連続した PPR モチーフが核酸配列中の連続した塩基を認識すること。
・モチーフ中の 3 か所のアミノ酸で結合塩基を指定すること。
・結合塩基を予測、設計可能であること。
・DNA または RNA の両方に適用可能であること。

を発見した。

この PPR 蛋白質の核酸認識コードの解読により、任意の RNA または DNA 配列に結合する蛋白質の開発が可能になった。今後、医療、農林水産業などの様々な生物系産業への利用が期待される。

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