月刊OPTRONICS 特集序文公開

量子インターネットの最前線

著者:横浜国立大学 小坂英男

1.はじめに

超スマート社会(Society 5.0)はビッグデータを処理する超高速のコンピュータと大容量の通信を可能とするインターネットに支えられている。コンピュータは1946年のENIAC,インターネットは1969年のARPANETにそれぞれ端を発するとされる。50年以上たった今,人類はさらに飛躍的に速い計算能力,絶対的に安全なインターネットへの進化を欲している。その救世主となるのが量子コンピュータ,量子暗号通信,そしてこれらを統合した量子コンピュータネットワーク,いわゆる量子インターネットである。

量子コンピュータと量子暗号通信システムはそれぞれ独立して開発されているように見えるが,実はこれら二つのシステムは非常に密接な関係にある。量子コンピュータにより現状の暗号通信の解読・盗聴が可能となる。一方で,量子暗号通信は絶対に盗聴を許さない無条件に安全な暗号通信を可能とする。ところが,現状の暗号通信は100km程度の短距離でしか実現できない。これを可能とするのが量子中継であるが,これは実は小型の量子コンピュータそのものである。本節では,量子コンピュータを量子光接続して大規模化するための量子インターフェースの開発,またこれにより実現する量子コンピュータネットワークの開発,さらに量子コンピュータを長距離量子暗号通信システムと接続することで可能となる量子インターネットの実現に向けた活動について解説する(図1)。

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