1 はじめに
IOWN構想では大容量な全光ネットワーク(APN:All Photonics Network)を実現するため,伝送容量を既存システムの125倍まで拡張することを目標としている。一方で現在広く利用されているシングルモードファイバ(SMF:Single-Mode Fiber)は1心あたり100Tbit/s程度の伝送容量が限界と予想されており,近い将来,容量需要がSMFの容量限界を超えることが懸念されている。ここで,1心の光ファイバに複数の空間チャネルを設定し,複数の信号を並列に伝送可能な空間分割多重(SDM:Space Division Multiplexing)技術による超大容量伝送が高い関心を集め,世界的に活発な研究開発が推進されている。中でもマルチコアファイバ(MCF:Multi-Core Fiber)は1心に複数の光経路(コア)を有する光ファイバであり,大容量伝送を実現する新しい光ファイバとして期待されている。
本稿では,従来のSMFと同じ細さのまま大容量化が可能で,かつ既存の光通信設備との親和性が高いMCF技術とその国際標準化動向について概説する。
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