月刊OPTRONICS 特集序文公開

酸化バナジウム画素・シャッターレス遠赤外線カメラの特徴とエッジAIコンピューティングシステムへの応用

著者:フクロウビジョン㈱ 鈴木久之, 山村道男, 瀧澤義順

1 はじめに

フクロウビジョン社の基盤技術は,シャッターレス技術による不連続さのないシームレス動画像の実現と,IoT/エッジAIコンピューティングへの展開が中核をなしている。そのミッションは「遠赤外線カメラを扱いやすくし,カメラシステムを社会に広めてゆく」ことにある。

遠赤外線(LWIR:Long Wave InfraRed)カメラは,特殊な用途において一定のマーケットを形成している。しかし,現状のままでは,技術・価格面において,可視光カメラのような大きな市場への拡大はまだ望めない。LWIRカメラからの映像出力が可視光カメラと同等な連続画像フォーマットとなれば,今まで培われた技術を,そのまま容易に応用展開することは難しくない。ここではLWIRの難しさを少しでも克服し,可視光カメラで培われた開発環境を,LWIR領域にも提供することにある。

今回はフクロウビジョン社製カメラのボロメータ型センサ感光部を酸化バナジウムにすることで,より高い応答性を得ることが出来き,従来からの広いカメラ技術をそのまま活用することが可能となった。エッジAI画像処理といった可視光画像で培われた最新技術を使い,より広い市場へ展開を図る可能性が見えてきた。

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