虹色の雲─彩雲か幻日か─

夏の盛りに,北アルプス後立山連峰の盟主,鹿島槍ヶ岳に登ってきた。数日前からの天気予報では雨で登山指数C(登山不適)ということだったけれども,すでに予定を入れていたので,景色を半ば諦めながらも,とりあえず行ってみることにした。

扇沢から柏原新道を登っているときにはガスがかかり,道もジメジメとしていたが,雨ではない。台地のように開けた種池山荘に着くと,黒部渓谷側の上空が見事に晴れ上がっていた。これから超えていく爺ヶ岳に続く尾根は,富山側の斜面は快晴,長野側の斜面には雲が湧き立つ雄大な山岳風景だ。

この続きをお読みになりたい方は
読者の方はログインしてください。読者でない方はこちらのフォームから登録を行ってください。

ログインフォーム
 ログイン状態を保持する  

    新規読者登録フォーム

    関連記事

    • ちょうど良い暗室

      著者:納谷昌之  光屋にとって、暗室は身近な存在だろう。僕にとっても、大学の光学の研究室で学んで以来、長い付き合いになる。指導教官から一通りの説明を受け、初めて一人で暗室に残された時の光景は、今でも忘れられない。レーザー…

      2026.08.12
    • 遥かなる蜃気楼

      著者:納谷昌之  5 月に、富山県魚津市に行ってきた。魚津市は蜃気楼が現れる街として有名である。屏風のようにそびえ立つ残雪の立山の眺めも魅力的だ。そして、5月はホタルイカなど、富山湾の海の幸も旬となる。そのすべてを体験す…

      2026.08.12
    • グラスが放つ光

      著者:納谷昌之  水や酒が入ったグラスを透かして、テーブルに映る光を眺めるのは楽しい。とりわけ、真上にスポット照明があるような場所で、グラスの底を通って作り出される光の模様が僕は好きだ。できれば部屋は薄暗い方がいい。光が…

      2026.07.08
    • つり革の幻影 回折かピンボケか

      著者:納谷昌之 僕がよく乗る小田急線のつり革は、握りの部分が円形をしている。座席に腰を下ろすと、その下辺あたりが、荷棚のステンレスパイプとちょうど重なる位置に見える。そのパイプには、天井の照明が細いスリット状の光として映…

      2026.05.13
    • 見ているものは何なのだろう

      著者:納谷昌之 関東では、冬晴れの日が続いている。僕の住む場所からは、青空の下、目の前に広がる丹沢の山並みや、遠く雪を被って鎮座する富士山の、くっきりとした風景を仰ぐことができる。ふと、この風景が、僕の目の中の網膜の上で…

      2026.03.23

    新着ニュース

    人気記事

    編集部おすすめ

    • オプトキャリア