横浜国立大学の研究グループは,沖縄県の宮古島,西表島,与那国島で採集したトビムシの中から,発光する4種を発見した(ニュースリリース)。
トビムシは世界で約9,000種が知られる体長数ミリメートルの陸生節足動物で,発光する種は現在十数種程度が知られている。その小ささや分類の難しさから,発光種の存在がこれまで見過ごされてきた可能性がある。発光の確認や種の同定には専門的な手法が必要であり,未知の種が今なお多く潜んでいることが示唆される。
2023年には,多摩六都科学館と横浜国立大学が率いる研究グループによって,日本産の既知種4種に発光性があることが報告された。これらの知見が蓄積されつつある中で,今回新たに4 種(うち2種は新種) の発光種が発見されたことは,日本におけるトビムシ研究の大きな進展といえる。
発見された発光トビムシの詳細は以下の通り。
●アカイボトビムシ属
アカホシアカイボトビムシ 新種 宮古島
学名:Lobella lcifera
由来:luciferaはラテン語の形容詞であるluciferに由来し,「光をもたらす」という意味。この種の発光能力に因んで名付けられた。
●アカフサイボトビムシ属
シシガミアカフサイボトビムシ 新種 宮古島
学名:Crossodonthina leodeus
由来:leodeusは「獅子神」を意味する。この種が発見された場所に大きなシーサーの滑り台があり,シーサーは沖縄の伝統的な守り神ということからシシガミと名付けられた。
●フチミアカフサイボトビムシ 既知種 西表島
●クビワアカフサイボトビムシ 既知種 与那国島
これらの種は,赤い体色で体表に突起(イボ)を持っている。刺激を受けると,これらのイボが緑色に発光するのが特徴。形態的観察によりいずれも別種であることを確認し,DNA型の解析によってその分類結果を裏付けた。
研究グループは,今後のさらなる調査によって,未知の発光トビムシが発見されることが期待されるとしている。




