佐賀大学ら国際研究グループは,独自開発技術である近赤外ラマン光学活性分光を用いた抗生物質の構造解析において,凝集体形成に伴うアンホテリシンB分子の構造変化を明らかにすることに成功した(ニュースリリース)。
アンホテリシンBは真菌(しんきん)感染症に有効なポリエン系抗真菌薬(抗生物質)の一つ。この薬剤は極めて有効である一方で,副作用が強いことも知られており,これにはアンホテリシンB分子の凝集体形成が関与することが知られている。しかし,凝集状態にあるアンホテリシンB分子の構造を詳細に解析する化学的手法は,これまで存在しなかった。
佐賀大学の研究グループは,近赤外光励起のラマン光学活性分光を用いた色素分子の構造解析法を独自に開発してきた。今回,この技術を活用し,ポーランドおよびイタリアの研究グループとの共同研究により,凝集体形成に伴うアンホテリシンB分子の構造変化を明らかにすることに成功した。
研究グループは今後,薬剤の副作用発現メカニズムの解明や,より安全な医薬品開発につながることが期待されるとしている。




