月刊OPTRONICS 特集序文公開

高出力青色半導体レーザーによる金属AM技術開発と社会実装への期待

1.はじめに

我が国が伝統的に強みを有する鋳造,鍛造等の従来工法に比べ,金属の積層造形(Additive Manufacturing:AM)技術は,金属部品の軽量化,高機能化,カスタムメイドおよびリードタイムの短縮が可能な「新たなものづくり基盤技術」の一つとして期待されている。金属のAM技術の中でも「純銅のAM技術」は,カーボンニュートラル社会実現(CO2排出量削減)に貢献する次世代電気自動車に多く使用される可能性のある高機能純銅部品の製造技術として注目されている。

レーザーを用いたAMは,Laser Additive Manufacturing(LAM)と呼ばれる。LAMについて図1 にまとめた。LAMには,粉末床溶融結合(Powder Bed Fusion:PBF)と指向性エネルギー堆積(Directed Energy Deposition:DED)がある。それぞれの方式で実現できる金属のAM技術には,クラッディング(機能性皮膜の付与等),補修(金型の損傷部の修復等)および3Dプリント(全体造形および部分造形等)がある。現在,LAMには,主に近赤外線ファイバーレーザー(従来レーザー)が使用されているが,「純銅のAM技術」には,従来レーザーより純銅に対する吸収率が大きい青色半導体レーザーの導入が望まれている。

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