本講義では,近年急速に発展を遂げている「フレキシブル・ストレッチャブルエレクトロニクス」について,その基礎から最新の応用例までを概説する.
まず,フレキシブル・ストレッチャブルエレクトロニクスやこれを活用した大面積エレクトロニクスの技術トレンドを振り返り,デバイスの「柔軟性(フレキシビリティ)」から「伸縮性(ストレッチャビリティ)」への進化の背景と課題を共有する.続いて,この分野を支える主要な要素技術として,伸縮性導電材料(液体金属,金属ナノワイヤ,導電性高分子など),伸縮性トランジスタ,発光デバイス,生体適合性材料,および超薄型エネルギーハーベスタ等について,材料科学とデバイス工学の両面から解説する.
後半では,フレキシブル・ストレッチャブルエレクトロニクスに極薄のコンセプトを組み入れた生体情報計測システムに関する取り組みを紹介する.極薄有機差動増幅回路を用いた低ノイズ生体信号計測や,社会実装が進む脳計測センサシステム,血管内ブレイン・マシン・インターフェースの具体例を取り上げ,最新の研究成果や論文動向も交えながら解説する.最後に,本技術が切り拓く次世代のヘルスケア・医療,およびデジタル社会への展望を議論する.
【目次】
1. イントロダクション
・大面積エレクトロニクスの技術トレンド
・フレキシブルからストレッチャブルへの進化と課題
2. フレキシブル・ストレッチャブルエレクトロニクスを支える要素技術
・伸縮性導電材料(液体金属,ナノワイヤ,導電性高分子など)
・伸縮性トランジスタと集積回路
・伸縮性発光デバイス
・生体適合性材料とソフトアクチュエータ
・超薄型エネルギーハーベスタ
3. 極薄・伸縮性エレクトロニクスによる生体情報計測と応用(最新動向)
・極薄有機差動増幅回路による低ノイズ生体信号計測
・社会実装が進む脳計測センサシステム
・血管内ブレイン・マシン・インターフェースへの展開
4. まとめと将来展望
・IoT・デジタル社会とヘルスケア・医療への貢献
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