レーザ加工の基礎の基礎【13】 レーザ接合⑷

著者:Laser Technology Fountain 門屋輝慶

5.14 レーザ発振器および材料

⑴金属材料
さまざまな金属がレーザ溶接されている。金属の合金成分によって,金属が溶接可能か,またどのような品質の溶接が可能であるかが決定される。鉄鋼においては,炭素量は0.25%以下にすべきである。これは,溶接において溶融金属が急冷されるために,鉄鋼では炭素によって溶接部の硬度が上がるからである。溶融金属や熱影響部の硬度が高いと,溶接による残留応力によって溶接割れを引き起こす。したがって,高炭素鋼は,溶接時に溶接部を予熱するか単位溶接長さ当たりの溶接入熱を高くすることによって,冷却速度を低減し冷却による硬化を防止することが求められる。

高強度の材料としては,超々高張力鋼板が自動車のボディに採用されている。強度は従来の軟鋼に比較して3倍以上の引っ張り強度を有しているが,レーザ溶接に対して,予熱することなしに溶接割れを生じない特殊な化学成分の鉄鋼が採用されている。日本の製鉄技術は,この自動車の超々高張力鋼の分野でも世界をリードしている(図36)。

図36 VOLVOS60の超高張力鋼板1)
図36 VOLVOS60の超高張力鋼板1)

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