大地震の直前に生じる電離層の乱れ,京大の研究者らは,乱れ発生のメカニズムについて報告しています(MIT Tech Rev,2024/04/26)。プレート境界の断層運動で生じる地震において,地震発生前の高温高圧下で破砕層内部にある水が超臨界状態となり,絶縁性となって電荷が蓄積し破砕層間の電圧が上昇,これが電離層に伝播する可能性がある,とのことです(直下型地震には当てはまらないのかもしれません)

8月初めに日向灘沖,深さ30kmを震源とするM7.1の地震が発生しましたが,京大やNICTの研究グループによると,地震発生の1時間半くらい前から電離層に生じた乱れが観測できたそうです。破砕されつつある境界面に蓄積した電荷によって,電離層が乱れた可能性があります。
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