古河電気工業は、信号光源用高出力DFBレーザーダイオードチップの生産能力増強に向け、ジャパンセミコンダクター岩手事業所内に新工場を設立するとともに、タイ工場に一部生産ラインを導入すると発表した(ニュースリリース)。投資総額は380億円を予定。

クラウドサービスや生成AIの普及を背景に、データセンタでの通信トラフィックが急増するなか、ネットワーク伝送速度は従来の400Gb/s以下から800Gb/sや1.6Tb/sへと、高速化が進んでいる。データセンタにおいては、強度変調方式の光トランシーバが広く用いられ、近年では、小型・高集積、低消費電力、低コストという強みを持つシリコンフォトニクス技術が注目されている。
DFBレーザーダイオードチップは単一波長で高出力な光源として採用されており、需要が急増している。また、ハイパースケールデータセンタやエッジデータセンタにおける高速なデータ処理や電力消費量削減が大きな課題となるなか、CPO(Co-Packaged Optics)を用いた次世代のネットワークスイッチ装置の導入による広帯域化と消費電力の改善が期待されている。
同社は2000年からDFBレーザーダイオードチップを製造し、業界最高水準の高光出力(100mW)を実現し、光トランシーバメーカ等多くのユーザーに納入している。この製品は、CPO用の外部光源であるELSFP(External Laser Small Form Factor Pluggable)にも採用される見込みだという。
同社グループである古河ファイテルオプティカルデバイスはJSC岩手事業所内の工場建物を借用して、DFBレーザーダイオードチップの製造工場として新設する。東芝グループとして半導体製造実績を持つ同社の協力を得ることで、高効率・安定的な供給体制を構築するとしている。
また、同じく同社グループのFurukawa FITEL(Thailand)Co.,Ltd.において、2025年から建設開始し2026年2月に竣工予定の第二工場内にDFBレーザーダイオードチップの検査・組立等のための設備を導入するという。
これらの対応により、2028年にDFBレーザーダイオードチップの生産能力を2025年度比5倍以上に引き上げる。今後もDFBレーザーダイオードチップや関連技術の開発を進め、情報通信社会の発展を支えていくとしている。