愛媛大学の研究グループは,有機分子を使って,通常の物質中には存在しない電子を実現することに成功した(ニュースリリース)。
具体的には、質量が通常の電子の1割程度に見えるほど素早く物質中を動き回る電子で,光にも似た振舞を示し,ディラック電子と呼ばれている。こうした電子を含む物質がコンピューターの素子などに応用されれば,抜群の省電力と画期的な高速の情報処理が期待されている。
今回の研究で実現した電子は,軽くて速いフットワークに加え,物質内の厚さ2nmにも満たない薄い平面内に閉じ込められていることが特長。これまでにこうした有機結晶中の平面内に閉じ込められたディラック電子関連物質は知られていなかった。
人間の体と同じ有機物でありながら,理論計算からは金属のように電気をよく流すと期待されるが,これまでに知られた金属とも全く違った電気,磁気特性を持っているとされている。今後,更に研究を進めていくという。




