東北大ら,水分解光触媒の水素生成面に助触媒を担持

東北大学,東京理科大学,三菱マテリアルは,水に太陽光を当てるだけで水素(H2)を製造できる水分解光触媒上に粒径1nm程度の極微細なロジウム(Rh)・クロム(Cr)複合酸化物(Rh2‒xCrxO3)助触媒を,結晶面選択的に担持する新規手法の確立に成功した(ニュースリリース)。

次世代エネルギー社会の実現に向けて,水に太陽光を当てて水素ガス(H2)を製造できる水分解光触媒の開発は非常に重要だが,その実用化にはさらなる活性向上が必要不可欠となっている。

水分解光触媒は光触媒母体と助触媒から構成される。光触媒母体の改良に関する報告例は数多くあるが,実際の反応サイトとなる助触媒については,その改良の余地が多くある。

Rh2‒xCrxO3粒子は高い水素生成速度を誘起することに加え,逆反応を抑制する性質を併せもっていることから,高活性なH2生成助触媒として機能することが知られている。

研究では,粒径が1nm程度の微細なRh2‒xCrxO3助触媒を,光触媒母体(18面体チタン酸ストロンチウム; 18-STO)上のH2生成面に対して選択的に担持する方法(結晶面選択的ナノクラスター担持法; F-NCD法)を確立することに成功した。

このF-NCD法を用いることで,H2生成助触媒である粒径1.2nmのRh2‒xCrxO3助触媒を18-STOのH2生成面である{100}面に対して結晶面選択的に担持することに成功した。

F-NCD法によって得られた光触媒は,NCD法,PD法およびIMP法によって調製された光触媒と比べて,それぞれ1.5倍,2.6倍および14倍高い水分解光触媒活性を示した。

さらに,F-NCD法は,その他の光触媒やNCsにも適用可能な汎用性の高い手法であることも示されたという。

チタン酸ストロンチウム光触媒は異種金属ドープにより,活性のさらなる向上や可視光応答化も可能。研究グループは今後,それらと本手法を組み合わせることで,水素エネルギー社会への移行を加速させるような,高効率を有する水分解光触媒が数多く創出されることが期待されるとしている。

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