NEDO,加工用レーザと省エネに関する調査の公募を開始

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は,「加工用レーザーによるイノベーション主導と省エネルギー貢献に関する調査」に係る公募を平成27年2月25日から開始した(ニュースリリース)。公募期間は平成27年3月16日まで。

この調査事業では,加工用レーザ分野のグローバル市場動向および技術動向に関する調査,加工用レーザ分野でのイノベーション主導のための調査,および加工用レーザ分野の国内ストック(技術・組織・人材)の連携・融合に関する調査を行なうことで,日本が加工用レーザ分野で世界を主導するためのシナリオ構築を行なう。同時に,地球規模での環境保護・省エネルギー化への要求が強まる中,産業技術にとって重要な手段となることが期待されるレーザ加工による省エネルギー化について,定量的な調査と分析を行なう。

具体的な内容は以下の通り。
①加工用レーザー分野でのグローバル市場動向および技術動向に関する調査
直接加工半導体レーザ,セラミックレーザ,ファイバレーザ等の加工用レーザ分野における中・長期的な世界市場動向,上記各加工用レーザ産業における我が国の影響力(シェア等)の推移について調査し,ポジショニング分析を行なう。また,国外を中心とした有力企業・学識関係者へのヒアリング等により,加工用レーザの高効率化技術,高輝度化・高出力化技術,低コスト化技術,加工シミュレーション技術等の動向と将来展望,およびこれらとIndustry4.0との関係性等についても調査を行なう。

②加工用レーザ分野でのイノベーション主導のための調査
加工用レーザ技術により展開可能なイノベーションに関する調査を行なう。我が国が得意とするセラミック技術を活用した超高出力レーザや,短波長領域(紫外等)の高出力レーザ,直接加工半導体レーザなどの技術の中・長期的な見通しをもとにして,自動車産業等のものづくり分野でのイノベーションを主導するために何をするべきか,およびどのような加工用レーザが必要なのかを,国内外の有力企業・学識関係者へのヒアリング等により調査する。以上の調査結果をまとめた報告会を開催する。

③加工用レーザ分野の国内ストックの連携・融合と省エネルギー貢献に関する調査
加工用レーザに関する国内の優れたストック(技術・組織・人材)を調査し,海外の有力企業に対して永続的に優位に立つための体制・組織・産業エコシステムに関するシナリオ構築についての調査を行なう。同時に,地球規模での環境保護・省エネルギー化への要求が強まる中,産業技術にとって重要な手段となることが期待されるレーザ加工による省エネルギー貢献について,定量的な調査・分析を行なう。

なお,事業期間は平成27年4月~平成27年9月となっている。対象者は企業(団体等を含む)および大学等。予算額は2000万円以内。