日本レーザー,R&D向けデュアルLD励起フェムト秒レーザとハイパワー・フェムト秒ファイバアンプを発売

日本レーザーが日本における総代理店をつとめる仏国Amplitude Systems社は,サイエンティフィック向きのラインナップをより強化し,従来モデルを凌ぐハイパワーファイバアンプ 「s-Pulse HP2」と,ポンププローブ計測に最適なデュアル LD励起フェムト秒レーザ「t-Pulse Duo」の製造を開始した。

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「t-Pulse Duo」は,ポンププローブ計測用に開発されたコンパクトな超高速デュアルオシレータ。ポンプ-プローブ技術は,電気的検出器の分解能よりも短い時間スケールの事象を捉えることができ,超高速分光,光音響,テラヘルツイメージングなど広く活用されている。

従来のポンププローブ法では,機械的遅延ラインで2つのパルス間の時間シフトを発生させる。測定幅が小さい場合には非常に効率的に測定できるが,数百ピコ秒からナノ秒オーダーの測定になると,非常に長い捕捉時間が必要となり,遅延ラインの長さは現実的に困難なものとなる。

「t-Pulse Duo」はメカニカル遅延ラインが不要で,計測時間幅 20nsまで対応。分解能は数ピコ秒で,ポンプ-プローブ技術に新しい可能性をもたらす。主な仕様は,パルス平均出力パワー > 1 W,パルス幅< 200 fs,パルスエネルギー 2 x 20 nJ,繰返し周波数 50 MHz,波長 1030 nm,デュアル波長 515 nm(オプション),ビーム品質 TEM00,測定時間幅 20 ns,周波数オフセットチューニングレンジ 1 Hz to 10 kHz。

フェムト秒ファイバアンプ「s-pulse HP2」は,メンテナンスフリー・フェムト秒LD励起オシレータベースのフェムト秒LDを励起光源として増幅する,Ybドープ増幅器。レーザダイオード直接励起のため,中間励起レーザが不要。機器組込みが容易なコンパクトな筺体で,また低消費電力,高寿命設計となっている。また従来シリーズの高いパルス性能を保持しながら,パルスエネルギー2mJもの高エネルギー出力と,8Wの高い平均主力を達成している。

主なアプリケーションは,マイクロマシニング,レーザーアブレーション,マーキング,切削,分析化学(レーザーICP-MS等),眼科手術など。

詳しくは日本レーザー ニュースリリースへ。