月刊OPTRONICS 特集序文公開

CPOに向けた高出力半導体レーザ光源

著者:住友電気工業/住友電工デバイス・イノベーション 井上大輔

1.はじめに

AIデータセンタに代表されるAI技術を支える大規模な計算環境は,サーバの構造そのものを大きく変える駆動力となっている。サーバラック間の通信には,OSFPやQSFP-DDなどの規格に代表されるプラガブル光トランシーバが使われてきた。しかし,信号当たりの速度が200 Gbit/sを超える世代ではサーバ内のプリント基板配線(PCB:Printed Circuit Board)内における高周波での電力損失が大きく,信号再生のための消費電力増大が問題である。光電コパッケージ技術(CPO:Co-packaged optics)はサーバの信号処理部であるGPUやASICスイッチの近傍まで光配線を接続する技術であり,AIデータセンタの消費電力要求を満たせる配線技術として開発が急速に進んでいる。このとき問題となるのが,高温環境にある集積回路付近に光素子が配置された場合の温度特性である。特に,半導体レーザは100℃を超える環境下では効率の良い性能を維持することは非常に難しい。そのため,光源のみ温度環境が安定したサーバのフロントパネルに配置する外部光源(ELS:External Laser Sources)方式が主流で検討されている。内部に搭載される半導体レーザとしてはファイバの分散を最小化する1.3 µm帯(O-band)の波長帯が使われる。本稿では,CPOで使われる外部光源に求められる半導体レーザの光出力と,外部光源応用に向けた半導体光増幅器(SOA:Semiconductor optical amplifier)集積DFBレーザについて解説する。

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