東大、生きた微生物が電気エネルギーを作り出す仕組みを解明

東京大学工学系研究科助教の岡本章玄氏、教授の橋本和仁氏、助教の中村龍平氏(現・理化学研究所チームリーダー)は、南カリフォルニア大学教授のNealson氏と共同で、従来型の発電モデルを覆す微生物の新規な能力を明らかにした。

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岡本氏らは電気化学的手法を用いた検討より、微生物は、自ら分泌したフラビンを細胞表面にあるタンパク質と結合させた状態で、細胞の外へ電子を放出していることを突き止めた。さらに、フラビンがタンパク質に結合した状態を作りだすことで、従来モデルと比較して1000倍以上も高い効率で細胞から電子を引き抜くことが可能であることを明らかにした。

微生物が電気を作り出す仕組みを明らかにした本成果は、微生物燃料電池の高出力化や、さらには微生物による金属腐食の抑制技術の開発につながることが期待される。

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