広州国際照明展2014─展示品の方向性の変化と出展社企業の戦略の変化

同材料を採用した企業の製品が並ぶ(撮影:Granage LLP)
同材料を採用した企業の製品が並ぶ(撮影:Granage LLP)

同社によるとまずは台湾,日本,韓国の一部のメーカーに製品サンプルを既に提供しており,今回,満を持して中国市場で披露をした。これまでにサンプルベースで数社に提供,評価が終わり,その実績を持って2014年7月~8月あたりに本格的量産に入る(写真はすでに評価した企業の製品)。

同製品のターゲットポイントについてスタッフは「日本製品は常に価格が高いとのイメージがあるが,安価な価格帯でパフォーマンスが良好な製品を提供することにより空白地帯を狙った」とした。

小間数を増やしたシチズン電子。パッケージメーカーでは,シチズンは中国で売上を伸ばす1社だ。同展示会内で行われた台湾LED inside社の発表資料によると,シチズンはCOBパッケージの分野で売上を伸ばしているという。同社も昨年に比べ小間数を拡大させた1社の一つであった。(撮影:Granage LLP)
小間数を増やしたシチズン電子。パッケージメーカーでは,シチズンは中国で売上を伸ばす1社だ。同展示会内で行われた台湾LED inside社の発表資料によると,シチズンはCOBパッケージの分野で売上を伸ばしているという。同社も昨年に比べ小間数を拡大させた1社の一つであった。(撮影:Granage LLP)

また,同ブース内に今回,セミコンダクタソリューション社がAIC社の出展ブースの一部に製品を展示した。その製品も中国市場にあわせた価格的戦略で市場を狙う。「3230」と小型化されたパッケージだ。また同製品の特徴はアルミ基板にセラミック入りインクを塗り,絶縁と耐熱効果を生みだすことに成功。新型パッケージ材料を使い,劣悪な環境下でも長寿命を実現した。

また,ボンディングワイヤーの銀劣化を防ぐ。発光効率は量産レベルで170 lm/Wを実現し,2014年7月に販売を開始する。生産は日本の工場で行うが,中国での販売が順調に行けば蘇州工場で作る可能性もあるという。

さらに,今年から日本貿易振興機構(JETRO)と日本照明工業会(JMLA)後援によるJapan Pavilionがコーナーを設けた。その中で力強い企業がある。化学品専門商社KISCOだ。同社は2013年に合資企業を上海においた。

同社スタッフによると,「中国ではまだまだビジネスチャンスがある」とし,KISCO-SHINKOオリジナルLED Globeの販売を行う。高配光角,高透過率の全球タイプのカバーだ。特殊成型技術で日本の品質を保ちながら上海で生産することで高性能な上に価格を抑えることにより,現在中国企業からなどの受注に成功しているとしている。

このように,出展をやめる部門とますますビジネスを拡大する企業があり,戦略が大きく分かれたようだ。

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