有機EL照明,韓国LG Chem社存在感を見せる
今回,「Light + Building2014」では有機EL照明用パネルや有機EL照明器具が多く展示された。パネルメーカーでは欧州企業3社,日本勢から4社,韓国1社が展示を行った。また,それらを製品化し,試作品展示も含め,パネルメーカーを含めると少なくとも31社からの展示が行われた。(資料:Granage社発行「Light + Building2014有機EL照明参入企業レポート」)
現在,試作段階の製品も多く,さらにはスクエアタイプの製品が多い。有機EL照明はLED照明に比べて利点があることは確かだが,形状に多様性がなく,サイズ展開も少ない。そのためか,各社ともに似通った製品に落ち着いている感は否めない。LEDパッケージ同様に小さいものから大きなものまで,多種多様なデザインを行うために有機EL照明用パネルのラインナップの充実ができればと感じた。その中でもやはりラインナップを揃えつつある企業が韓国LG Chem社であった。
韓国LG Chem社は有機EL照明用パネルメーカーとして最大のブースを構え製品を展示した。オープンエリアで実際の部屋に見立てたコーナー,パネルコーナー,LG Chem社の製品を採用した企業の製品展示コーナーなどで多くの製品を披露した(写真13)。
同社は今回320 mm×320 mm×1 mmの最大級の有機EL照明用パネルを初めて披露した(写真14)。同製品は試作品ではあるが,今後量産に向けて研究開発を進める。このほか,新しい製品として丸型有機EL照明用パネルも披露した。このように同社ではラインナップの充実を図る。
一方,フィリップス・ライティングは有機ELパネル「GL350」を使用した照明を出展したほか,極めて高い発光効率を特長とする「FL300」(300 lm時9,000 cd/m2)は2014年6~7月あたりからサンプル配布をし,9月末より本格販売を行う予定だ(写真15,16)。