このほか,昨年に発表され既に販売が開始されている3製品も展示された。「最適なバランスのCRIと効率のOn B.B.L. Model」(写真3),「CRI Ra90 以上でより明るい白い演色性を示し,緑方向への色シフトを抑え,白を際立たせ,演色と効率のバランスが最適だというBelow B.B.L. Model」,そして,「CRI Ra97で特にR9(赤色の演色性)が高く,色を鮮やかに見せるSuper High-CRI Model」だ。
このうち,Below B.B.Lについてだが,黒体軌跡の曲線の中心座標から,ANSI色度範囲内で黒体軌跡曲線から下にずれた位置に中心点を下げるようにパッケージ色を調整することにより,緑味の少ない白色が表現できる。このように同じマクアダム楕円3-Stepでも中心座標にあわせるよりも,下にずらすことにより,赤味系の白が表現できる。
これは好みにもよるが,これは特に3500 Kから2700 Kの領域では一般的に緑味系より赤味系の白色を好む人の割合が多いことによるという結果をもとに開発されたものである。このように,今後,黒体軌跡中心座標から,中心点をずらした製品で照明器具メーカーの好む色のパッケージを提供することにより,他社との差別化を図る。
また,米Xicato社では「Vibrant Series」として演色評価数と色域指数をバランス良くすることにより,ハロゲンランプに比べより鮮やかな色を表現できる製品を揃える。このように高CRIの追求ではなく,鮮やかな色の表現を追及することにより他社との差別化を図るLEDパッケージの展示が見られるようになってきた(写真4)。