ソニーセミコンダクタソリューションズは,米レイクウッド市とサンノゼ市において,プラットフォーム「AITRIOS」によるエッジAIセンシング技術を活用した交通管理に関する実証プロジェクトを実施した(ニュースリリース)。
「AITRIOS」は,同社が有するユニークなセンサーを,高効率かつ低コストに社会実装するためのエッジAIセンシングプラットフォーム。今回これを活用した,レイクウッド市での道路安全対策の取り組みと,サンノゼ市における包括的な交通管理の実証プロジェクトを実施した。
レイクウッド市は「交通死亡事故ゼロ」の実現に向けて,積極的に交通政策を検討する自治体の一つ。市内では2024年3月より,AI処理機能を搭載した同社のインテリジェントビジョンセンサーを活用した交通安全の実証プロジェクトが実施された。
この取り組みでは,事故やニアミスの多い交差点や,直線道路区間における車両の動きや歩行者の横断などを,難しい天候や光環境においても,高精度でリアルタイムに検知することが可能。これにより,歩行者や自転車などの交通弱者の安全向上をめざしている。また,このソリューションでは,センサーが画像を出力することなく,プライバシーに配慮したメタデータのみを活用しており,都市の交通政策への貢献が期待されるとしている。
サンノゼ市交通局が主導するプロジェクトの一環として,同市では高度なAIセンシング技術を活用し,新たな交通データ収集の手法を探求している。これまでの交通調査は,一過性の現地調査に頼るケースが多く,数日間のデータしか取得できないため,長期的な傾向や一定期間ごとの変化を捉えきれないという課題があった。
今回PoCに導入された常設型のモニタリングシステムは,同社のインテリジェントビジョンセンサーおよび「AITRIOS」を活用しており,車両の台数,速度,進行方向に加え,歩行者や自転車の動きに関するデータを継続的かつ高精度に収集できるようになった。今回の実証実験では,進行方向別の交通量把握において95%以上の精度を記録しており,道路利用の実態をより包括的に把握することができる。
このような高精度でリアルタイムに得られるデータにより,交通計画や安全対策,インフラ整備の判断がより一層的確に行なえるようになるという。またこのシステムの活用範囲はスマートシティにおけるさまざまな分野への応用に向けた検討が可能。駐停車スペースの最適管理や不法投棄の検知,横断歩道の安全モニタリング,ケーブル盗難などの資産保護など,スマートシティにおける多様な課題への対応にもつながるとしている。
