サイバネットシステムは,主要取引先である米Ansys, Inc.グループ傘下の米Zemax, LLCが開発する光学CAEソリューションの販売および技術サポートを開始したと発表した(ニュースリリース)。
今回販売を開始する製品は,2021年10月にサイバネットにて取り扱いを開始した光学CAEソリューション「Ansys Speos」や「Ansys Lumerical」と親和性が高く,連携解析も可能。照明光学,電磁場光学,結像・波動光学と幅広い光学分野に活用できるソリューションとなる。
販売する「OpticStudio」は,業界をリードする光学設計ソフトウェアとして,航空宇宙から天文学,自動車,家庭用電化製品,生物医学研究など,世界の多種多様な業界で使用されている。
この製品は,複雑な面形状を含む結像光学系から照明系まで迷光の影響を含めた様々な光学系の性能評価ができるだけでなく,ユーザーが設定した条件や性能の目標を満たすように形状や材質を最適化することが可能。さらに,設計データを使った公差解析により,実製品の性能を事前に把握できるため,設計上の性能と実製品の性能との乖離を抑え,試作製造や設計の手戻り削減を可能にするという。
また,「OpticStudio」のオプション製品である「OpticStudio STAR モジュール」はOpticStudioの拡張機能で,部品の構造および熱が原因で生じる負荷が光学設計に与える影響を「OpticStudio」内で可視化し,FEAデータセットに基づいた構造,熱,光学性能分析を行なうことが可能。
さらに,レンズなどの光学部品の設計とCADでの製図が必要な周辺部品の設計を繋ぐソフトウェア「OpticsBuilder」は,「OpticStudio」の光学設計データをCADデータに変換して周辺部品の設計に使うことができるため,CADユーザーは光学部品をCADソフト上で再作成する必要なく,効率的かつ精密に部品設計が可能になるという。
加えて,「OpticsViewer」は光学設計者が「OpticStudio」で作成した設計データを製造現場でそのまま確認できる閲覧用ソフトウェアで,製造エンジニアは,このビューアで直接「OpticStudio」の設計データを開き,部品の形状,組み合わせ,寸法情報,材質など製品の全体像を見ながら設計者とのやり取りが可能になるとしている。