光技術展示会「光とレーザーの科学技術フェア」(会期11月11日~13日,於 東京都立産業貿易センター浜松町館)において,日本特殊光学樹脂(NTKJ)(紫外線フェア 4F-69)は,スマートフォンを用いたVRシステム用のフレネルレンズを展示している。
スマートフォンを用いたヘッドマウントディスプレー(HMD)は,手軽にVRコンテンツが楽しめるとして応用が期待されている。一方でこれまでの装置は接眼レンズが円形だったため,空間の周辺が穴を覗くように黒く見え,没入感が今一つになる問題点があった。
この製品はNTTドコモが研究開発をしたもので,NTKJが製造と販売を行なう。アクリル製のレンズは中心の非球面レンズの周囲をフレネルレンズで加工む構造となっているため,人間の視野と同様に周辺をぼかしたような映像を得ることができ,実際の風景を見るような高い没入感を得ることができる。
製造は射出成型で行なっており,非球面レンズとフレネルレンズをハイブリッドとした,高い設計技術と製造技術を両輪として実現したものだという。この製品は,HMDを開発するメーカー各社への販売が可能で,同社では仕様に応じたカスタムにも対応するとしている。