月刊OPTRONICS 特集序文公開

量子インターネット実現に向けた量子中継の研究開発

著者:横浜国立大学/ LQUOM ㈱ 堀切智之

1.量子インターネット

量子インターネットは,端的にはインターネットの量子版であり,「量子ビット」伝送機能をもつ点が,現在日常的に我々が触れているインターネットと異なる。世界中を量子通信でつなぐ量子インターネットは,量子コンピュータ同士をつなぐ分散化や,グローバルスケールでの量子暗号通信を可能にすることが主な応用として期待されている。

量子インターネットの実現に向けて,現在世界中で研究開発が行われているが,最も難しいのは遠くまで量子ビットを届けるという点である。量子通信においては,現在光通信で使用されている光増幅器が使えない。したがって距離延長のためには別の手段「量子中継」の開発が必要であり,量子インターネット実現に向けて避けがたい課題である。

本稿では,量子中継に向けた世界の研究開発動向および我々自身の研究について紹介する。

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