時間は最も重要なコスト 究極の精度を誰もが使える技術へ
「光学の聖地」が育む技術のDNA
─ドイツの応用研究を代表するフラウンホーファーで学ばれた応用科学について
例えば、イエナ(Jena)やドレスデン(Dresden)といった都市は、歴史的に光学技術の世界的ハブであり、大学や研究機関の知恵が凝縮されています。私たちはこうした「光学の聖地」にある大学や研究所と、数十年にわたる長期的な信頼関係を築いてきました。
私自身も経営者である前に、一人の研究者としてのバックグラウンドを持っています。CEOに就任する前、私はドイツ最大の応用研究機関であるフラウンホーファー研究所(Fraunhofer Institute)で5~6年を過ごし、博士号を取得しました。フラウンホーファーは「応用科学」を標ぼうし、研究室の理論をいかに現実の産業課題に応用するかに心血を注いでいます。この「理論と実践の融合」という精神こそが、現在のMicro-Epsilonの製品開発における背骨となっています。
ナノ精度と現場の信頼性を両立
─「光学式計測」の重要性は
もともとは電磁気系のセンサーから始まりましたが、現在は光学式(光技術)センサーが大きく成長しています。光学式は、対象物との距離(ワーキングディスタンス)を保ちながら、素材を選ばずに高精度な測定ができるというメリットがあります。
─高精度化だけでなく、使いやすさも重視している
重要な柱が「スマートセンサー」への進化です。これはセンサー内部に高度な演算処理機能を統合し、従来必須だった外付けのコントローラー(コンピューター)を不要にするコンセプトです。これにより、装置の小型化や配線の簡素化が実現し、ユーザーのシステム構築の手間を軽減できます。
私は常に、「時間は最も貴重なコストである」と考えています。計測器を導入する際の設定や調整にかかる時間を短縮できれば、ユーザーの製品開発やイノベーションのサイクルを劇的に加速させることができます。この「使いやすさ(Smart Integration)」の追求こそが、ハイエンド計測を一般の産業現場に普及させる鍵となります。

日本滞在中、Micro-Epsilon Japanのスタッフと計測データを囲み、意見を交わす場面も





