コニカミノルタ、低照度環境下でも高速かつ高精度測定が可能な分光放射照度計を発売

著者: オプトロニクス 編集部

コニカミノルタは、低照度環境下でも高速かつ高精度な測定を可能にする分光放射照度計「CL-700A」を発売すると発表した(ニュースリリース)。

(写真)分光放射照度計「CL-700A」

分光放射照度計は、日常生活に欠かせないLEDやOLED光源の明るさや色に加え、波長や演色性などの光の性質も正確に測定する装置。照明はもちろん、自動車、スマートフォン(スマホ)、電機業界などで、製品の色品質管理や規格対応、研究開発に活用されており、高性能・高品質な製品づくりに欠かせない測定機器となっている。

この製品は、360nm〜1000nmという広波長域での分光測定を実現。これにより、可視光域はもちろん、近赤外光領域の測定にも対応し、LED、照明機器、プロジェクター、イメージセンサーやスマホカメラの検査用光源の評価に加え、AR/VR、セキュリティ用途などの新たな分野での光測定を可能にするという。

また、0.01lxの超低照度から最大200,000lxまでの広範囲な照度測定が可能。これにより、微弱光源から高輝度環境までの正確な評価を実現するとしている。

 照度用途
低照度領域0.01lx〜・暗室や夜間環境での微弱光源の評価
・スマホカメラの暗所性能検査用光源
・イメージセンサーの低照度応答評価
中照度領域数十lx〜数千lx・オフィス照明の均一性評価
・プロジェクターの評価
・多点設置によるムラ評価
高照度領域数万lx〜200,000lx・屋外照明(スタジアム、道路灯など)の照度評価
・産業用LED光源
・農業・植物工場用の光源評価

さらに、照度0.01lx環境下で約5秒、0.1lx環境下では約2秒で測定可能。0.1lxの環境下では「CL-500A」の約27秒と比較して大幅に測定時間の短縮を実現しており、低照度測定が必要な生産ラインにおいてタクトタイム短縮に寄与するという。

また、最大15台までの多点同時測定に対応し、複数箇所のリアルタイムでの評価が求められる広範囲の照度分布測定が必要な、プロジェクターや屋外照明などにも適している。

80×171×35mmのコンパクト設計により、手持ちでの測定が可能。生産ラインへの組み込み用途にも適しており、製造装置や評価システムへの統合が容易だという。

さらに、標準で専用の光計測ソフトウェア「CL-S30」が付属している。PC接続時においてこの製品の制御が可能で、各種光特性、色度図、分光スペクトルのグラフなど視覚的に分かりやすいアウトプットを簡単に得ることができるとしている。

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