ニコン,高精細大型FPD向け露光装置を発売

ニコンは,FPD露光装置の新製品「FX-103S」「FX-103SH」の2モデルを発売した(ニュースリリース)。2018年3月期3Qから販売を開始している。

中小型高精細パネルの生産に適した,第6世代プレートサイズ対応露光装置「FX-67S2」と,テレビ用パネルの生産に適した、第8世代プレートサイズ対応露光装置「FX-86SH2」の技術を融合して開発した,高精細大型パネルの生産に適した露光装置。第10.5世代のプレートサイズに対応し,4Kテレビや今後普及が期待される8Kテレビ,高精細タブレットの液晶パネル,有機ELパネルなどの量産に適している。

「FX-103S」は,生産性の向上に注目し,従来の第10世代プレートサイズ対応露光装置「FX-101S」に比べて高タクトタイムを達成した。また,さらに高解像機能を有する「FX-103SH」も加え,顧客はニーズに合わせて装置を選べる。

従来機の「FX-101S」の露光シーケンス,キャリブレーションシーケンスを刷新し,さらに高速かつ高精度な露光を実現した。「FX-103SH」は,高解像の第8世代プレートサイズ対応露光装置「FX-86SH2」で開発した独自の解像度向上技術を適用した照明系とマルチレンズシステムを,第10.5世代向けに新たに最適化した。

また,マスクたわみやプレート平面度などの誤差を最適に補正する新たなオートフォーカスシステムも搭載。2.2マイクロメートル(L/S)の高解像度を達成しながら,広い実用焦点深度も同時に確保している。計測精度向上のため,従来機の「FX-101S」の位置計測システムを新たに設計し,±0.5μmの高精度アライメントを実現した。

スループットを大幅に向上し,65インチパネルを生産対象とした場合,従来機の「FX-101S」に対して77%増の毎時480枚を達成。また,75インチパネルにおいては,毎時322枚を達成した。

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