シャープ,シースルーディスプレイの実証実験を開始

シャープは東京メトロと共同で,同社が試作したシースルーディスプレイを有楽町線豊洲駅の透過型ホームドアに設置し,9月19日より実証実験を開始すると発表した(ニュースリリース)。

このディスプレイは,カラーフィルターを用いること無く,R(赤),G(緑),B(青)の光源の点灯に合わせて画面を切り替えることで,シースルーのカラー映像を表示する。またIGZO液晶ディスプレイ技術の採用により,画面の高速切り替えによるなめらかな動画表示と,透過率の飛躍的な向上を実現した。

今回,国内で初めてこのディスプレイを東京メトロ豊洲駅の透過型ホームドアに設置する。透過型ホームドアで表現している駅空間の広がりを損なうことなく,駅の案内や広告などの映像コンテンツを表示できる。実証実験では,地下駅の環境に適した映像や技術的課題などを,半年程度かけて検証する。

なお,このシースルーディスプレイは,同社と産業技術総合研究所が,新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「クリーンデバイス社会実装推進事業」に申請し,本年6月に「デザイン多用途型省エネディスプレイ」に採択されている。

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