三菱電機,プロジェクタ用638nm/連続駆動光出力1.8W半導体レーザを開発

三菱電機は,プロジェクタの光源として,発光波長638nmで世界最高となる連続駆動光出力1.8Wを実現した赤色半導体レーザを開発した(プレスリリース)。この開発成果は,LDC 2014(2014年6月19~20日,於:台湾)で発表する予定。

レーザ素子の層構造の変更や発光領域サイズの見直しによって光出力を増大した。視感度の高い波長638nmと連続駆動光出力1.8Wにより,約220 lm相当の光源の構成が可能となる。また,電力変換効率 約38%を実現しており,消費電力の低減にも貢献する。

また,パッケージをφ5.6mmから大型のφ9.0mm TO-CANに変更したことで放熱性を改善し,1.8W連続駆動で,0~45℃の動作温度範囲を実現,55℃の高温動作時においても,光出力1.3Wの高出力連続駆動を可能にした。

同社は今回の開発により,赤色の再現性が高く,消費電力が小さいプロジェクタの製品化が期待できるとしている。今後は,さらなる高出力化,低消費電力化を図り,プロジェクタ光源の半導体レーザへの移行が始まると考えられる2015年度に製品化するとしている。