大林組と大森建設,ドップラーライダーを用いた低コストの洋上風況観測技術を開発

大林組と大森建設は,両社が持つ風況観測に関する技術により,簡易に精度良く,かつ低コストで洋上の風況を観測できる技術開発のための実験を,洋上風力発電に適した良好な風況が期待される秋田県能代港で行なう。

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これは,独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「風力等自然エネルギー技術研究開発(洋上風力発電等技術研究開発)〔洋上風況観測技術開発〕」の共同研究先として選定され実施するもので,地元自治体などの関係機関の協力を得ながら行なわれる。

具体的には,上空に向けて光波レーザを照射し,大気中に浮遊する微細な塵埃(エアロゾル)からの反射光を分析することで,上空の風を観測する装置であるドップラーライダーを搭載した風況観測浮体や,防波堤上および陸域の風況情報を収集し,解析手法との併用によって,洋上での風況を簡便に観測可能な風況観測システムを開発するもの。

洋上風力発電は,欧州において大規模な建設が行なわれている。わが国でも長い海岸線を活かした洋上風力発電の導入が期待され,各地で風況観測タワーを設置し,風力発電実証試験が開始されている。この開発では,小型の風況観測浮体による観測とシミュレーションの併用により,洋上の風況を確認できる洋上風況観測技術を確立し,洋上風力発電普及への貢献をめざす。

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