横浜市大、生活習慣病を抑制するタンパク質の解析に成功

横浜市立大学学術院医学群 循環器・腎臓内科学 准教授の田村功一氏、助教の涌井広道氏、前田晃延氏らは、生活習慣病の発症や進行に関わるタンパク質ATRAP/Agtrapが正常なマウスやヒトの脂肪組織に多く存在し、一方、生活習慣病にかかると脂肪組織内のATRAPが減少することを明らかにした。

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実際に、今回作製されたATRAP欠損マウスでは、高脂肪食での飼育下では、内臓脂肪型肥満、高血圧、脂質異常症、インスリン抵抗性(糖尿病)などの生活習慣病が出現することがわかり、さらに、ATRAPを多く発現している脂肪組織をATRAP欠損マウスに皮下移植すると生活習慣病の症状が改善できることを証明した。

本研究は、田村氏らが米国Harvard大学と共同で単離・同定したATRAPが、生活習慣病の病態基盤に深く関与していることを明らかにしたのみならず、生活習慣病治療における新規標的因子としての可能性を明らかにした画期的な成果である。

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