1. はじめに
最初に,レーザーによる原子炉廃止措置技術の前史から始めて,その現状と将来を技術的な側面から紹介する。
1.1 レーザー原子炉廃止措置の歴史
図1 右は,1986 年から日本で最初の原子炉廃止措置が行われた原研東海研のJPDRの写真で,左はその廃止措置後に更地になった2006 年以降の状況である。JPDRではレーザー切断が試みられたが焦点距離の調整などの技術的な問題があった。この時点ではレーザー除染技術は,適用されていないが,その先行技術であるQスイッチYAGレーザーによる錆取や美術品修復が始まっている。約10 年後に同じ原研東海研再処理特研の廃止措置でコンクリートのレーザー除染が世界で最初に成功裏に適用された。コンクリート表面で低速低密度レーザーでも水蒸気爆裂,炭酸爆裂,熱破砕等で,表面溶融とガラス化が起こらないので放射性同位元素(以下RIと略称)残留が無く,清浄に除染ができた。
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