続・光速半分 僕は何かとんでもない間違えをしてしまったらしい。“もしも,たった1日の「光速半分祭り」なんていうのがあるとすれば,もうしっかりと休む準備をして,何が起こるのかウキウキしながら待ち構えてしまうのだが”,と確かに考えていた。 […] 2019年08月19日 ひかりがたり ひかりがたり 第75話 著者:月谷昌之介
光速半分 光の速度は秒速30万キロメートル。1秒で地球7周半の距離,という言葉は知っていても,やっぱりそのスピードは想像できる範囲を圧倒的に超えている。どうせ想像を超えるスピードなのだから,もし光の速度がいきなり半分の15万キロメ […] 2019年07月09日 ひかりがたり ひかりがたり 第74話 著者:月谷昌之介
信号機の威厳 渋谷のスクランブル交差点が外国人に人気の観光スポットになっているらしい。1回のタイミングで最大3000人くらいの人たちが一斉に歩き出し,ぶつかることなしに交差する様子が,随分とアジア的,刺激的な光景として目に映るようだ。 […] 2019年05月17日 ひかりがたり ひかりがたり 第73話 著者:月谷昌之介
鼻血の話 子供の頃はよく鼻血を出した。なんだか鼻がムズムズして,手でクシャクシャしていると手が鼻血でぬれている。あるいは朝,布団の中で寝ていると急に鼻周りが温かく感じて,気がつけば鼻血が布団を赤く染めている。時には,友達と話をして […] 2019年03月28日 ひかりがたり ひかりがたり 第72話 著者:月谷昌之介
豆電球にシンパシー 豆電球といえば,小学校の頃に持っていた実験キットを必ず思い出す。理科の教材だったか「学研の科学」の付録だったか,よくは覚えていないのだけれど,よくある「電池と豆電球の実験」の少し洒落たやつ,という感じである。 平べったい […] 2019年02月22日 ひかりがたり ひかりがたり 第71話 著者:月谷昌之介
ステンドグラスは永遠だけど 僕にとって初めてのヨーロッパは,チェコ共和国のブルノーという街だった。ブルノーはチェコ第2の都市で,遺伝学で有名なメンデルを輩出した伝統ある都市だ。だけれども,僕が訪れた1995年当時は自由主義化のためのシルク革命から少 […] 2019年01月17日 ひかりがたり ひかりがたり 第70話 著者:月谷昌之介
ノーベル賞とピンセット ピンセットというものを初めて使ったのはいつのことだろうか。遠い記憶の中にあるものは,小学校で理科の顕微鏡の実習で,スライドグラスにのせた試料にカバーグラスを被せるときにピンセットを使ったことだ。少なくとも高校まではピンセ […] 2018年12月25日 ひかりがたり ひかりがたり 第69話 著者:月谷昌之介
幻日の現実 仕事帰りの道すがら,まだ日が長い時期で,夕日というには少し早めの太陽が西にうっすらとかかった雲を透かして見えている。その太陽から水平方向右側,少し離れたところに光の塊が出現しているのを見つけた。それは少し縦長で,水平方向 […] 2018年11月16日 ひかりがたり ひかりがたり 第68話 著者:月谷昌之介
憧れのシャンパンゴールド シャンパンと庶民的なスパークリングワインを泡の音で判別する。そんな酔狂な実験の報告がPhysics Todayという真面目な雑誌に掲載されていた。スパークリングワインの中でも,フランスのシャンパーニュ地方で厳しい基準を満 […] 2018年10月22日 ひかりがたり ひかりがたり 第67話 著者:月谷昌之介
失せ物がたり 僕は占いやまじないの類いは信じないことを標榜しているが,そのくせ神社などでおみくじを売っていると,ほぼ間違いなく運だめしをしてしまう。そして,大吉だ小吉だ凶だと一喜一憂してみたり,「恋愛運良し」と言う一文を見て,ついほく […] 2018年09月25日 ひかりがたり ひかりがたり 第66話 著者:月谷昌之介