NTT東日本、鹿島建設、応用地質、オリエンタルコンサルタンツ、三菱総合研究所の5社は、光ファイバーセンシングを道路維持管理に活用するモデルの構築に向け、コンソーシアムを設立した(ニュースリリース)。
道路の維持管理では、道路構造物の老朽化に加え、担い手不足や財源の制約が課題となっている。そこで限られた人員と予算で道路網全体の状態を効率よく把握し、点検や補修の優先順位を的確に判断する仕組みが求められている。
本コンソーシアムは、道路下や道路近傍の光ファイバーから得られるデータを活用し、道路の状態変化と交通状況を広域かつ継続的に把握する手法を検討する。さらに、詳細な点検が必要となる可能性のある区間の抽出、交通量や通過速度の把握など、道路維持管理の具体的な場面で検証を進める。
5社は、通信インフラ、建設、地盤調査、道路管理実務、社会実装の知見を持ち寄り、既存の点検、調査技術と光ファイバーセンシングを組み合わせ、データに基づく予防保全型の実務で活用できる道路管理のモデルを構築する。
道路インフラでは、老朽化の進行、担い手不足、財源の制約、災害リスクが課題となっている。従来の目視や専用車両による点検、調査を補い、限られた人員と予算で道路全体の変化を把握し、点検や調査手法のさらなる高度化が求められている。
そこで活用を検討するのが、道路下や道路近傍の光ファイバーそのものをセンサーとして使い、振動やひずみ、温度などを計測する光ファイバーセンシングだ。本コンソーシアムでは、既設の通信用光ファイバーの利用に加え、センシング用の光ファイバーを新設することも検討する。さらに、既存の点検と調査技術を組み合わせ、現場で効果を発揮する場面を明確にする活用モデルの構築を目指す。
本コンソーシアムは中長期的に、道路をネットワークとして捉え、交通状況と舗装、路盤、地盤の情報を一体的に把握する道路空間マネジメントの社会実装を目指す。その重要な要素が、舗装と地盤を一体として捉える道路断面マネジメントである。光ファイバーセンシングのデータと既存の調査技術を組み合わせ、路面だけでなく、道路断面の状態を把握する手法を検討するとしている。

図 本コンソーシアムがめざす新しい道路マネジメントの姿(イメージ)
当面は、光ファイバーセンシングで得られるデータを用い、詳細点検や追加調査が必要となる可能性のある区間を抽出し、点検対象の絞り込みや計画への活用可能性を検証する。また、交通量や車両の通過速度を把握し、舗装の補修計画や点検計画に活用する方法も検討する。将来は交通状況と道路状態のデータを組み合わせ、劣化要因の把握や補修の優先順位づけにつなげるとしている。
各社の役割では、NTT東日本と鹿島建設が光ファイバーによるセンシングデータ取得、解析などを担い、応用地質が路盤、地盤の調査や評価を担当する。オリエンタルコンサルタンツは計測監視と点検の融合、三菱総合研究所は現行制度、基準との関係整理などを進める。
本コンソーシアムは、今後の展開としてすでに地方自治体との意見交換を始めており、実務への適用や実証の可能性を検討している。具体的な実施内容は関係者との協議を踏まえて決定し、光ファイバーセンシングによって既存の点検・調査と組み合わせて道路管理業務に組み込めるモデルを構築する。





