ザインエレクトロニクスは,データサーバのデータ伝送の次世代通信規格PCI Express 6.0に対応した超高速PAM4 64Gb/s通信用光半導体チップセットを開発したと発表した(ニュースリリース)。
この光半導体チップセットは,次世代通信規格PCI Express6.0に対応し,DSP(Digital Signal Processor)を不要とする世界初のVCSELドライバとトランスインピーダンスアンプ(TIA)により構成されている。
従来のPCI Expressを用いた高度な光通信は,例えば,シリコンフォトニクスを用いた光通信では外部変調レーザーの消費電力が大きく,既存のVCSELドライバを使用した光通信もDSPが通常使用されるため,消費電力が大きいという課題があった。さらに,DSPのデジタル処理に伴い遅延が生じる課題もあった。
こうした課題に対してこの製品は,アナログ技術を進化させることで光通信モジュールに加え,エンドポイントASICからも光通信DSPを不要としながらも,正確な信号伝送性能を実現することにより,光通信線路上の消費電力を60%削減を可能にした。
さらに,光通信線路のDSPレスを実現することで,DSPのデジタル処理で生じる遅延時間をゼロとし,レイテンシを90%低減するという。
同社では,次々世代通信規格PCI Express7.0向けの次世代光半導体チップセットも開発する計画があるとしている。