アドバンテストと東レエンジニアリングは4月10日，ミニ／マイクロLEDディスプレーの製造分野において，パートナーシップを締結したことを発表した（ニュースリリース）。
マイクロLEDディスプレーは，数十μm角の微細なLEDチップを基板に敷き詰めたもので，バックライトを使わない自発光ディスプレーのため，コントラスト比が高く，低消費電力や長寿命といった特長をもつことから，次世代ディスプレーとして注目されている。
今後，スマートウォッチや車載用ディスプレーといった小型・中型ディスプレーから，家庭用・業務用など大型ディスプレーまで，飛躍的な拡大が予想されている。
一方，マイクロLEDディスプレーは，４Kのディスプレーの場合，約2500万個もの微細なLEDを精緻に配列する必要がある。さらに数％の割合で含まれている欠陥LEDを排除しながら工程を進める必要があるため，製造には高い技術力と材料技術が求められる。
東レエンジは，半導体分野で培った最先端の実装・検査技術を応用し，ミニ／マイクロLEDディスプレー製造向けに外観検査・レーザー転写・実装・リペアの全工程にわたる技術を連携させるとともに，一貫生産技術・装置の展開を行なってきた。
これらの製造技術と，アドバンテストが持つ各製造装置および工程間のデータ連携，データ解析技術ならびにテスト技術を組み合わせることで，欠陥LEDの原因を効率よく特定することが可能になるとする。
今後両社は，両社の検査・転写・実装技術やデータ解析技術，製造に関連する技術を，ディスプレーメーカーである顧客に提供することで，ミニ／マイクロLEDディスプレーの効率的な生産技術の確立および市場の拡大を共同で推進する。
また，ミニ／マイクロLEDディスプレー製造における統合データ連携ソリューションの技術面での提携を通して，ミニ／マイクロLEDディスプレーの市場拡大の加速と，マイクロLEDディスプレーの早期普及を目指すとしている。
