santecは,高速波長可変光源「TSL-570」を開発した(ニュースリリース)。2021年4月1日より受注開始の予定。
近年の大容量・高速インターネットサービスの普及や5Gの開始により,光ネットワークシステムの需要が拡大している。そのため,光部品のデマンドが増加しており,光部品の検査時間の短縮や高精度に測定するニーズが高まっている。
このニーズに対応するため同社は,レーザー共振器および制御回路を刷新。新製品は従来機より高速,高性能,高品質を実現し,光部品の特性評価だけでなく,フォトニック集積回路,量子フォトニクス,分光法,センサーの開発など様々なアプリケーションで理想的なツールだとしている。
新製品は,波長可変機構の最適化により従来機の2倍となる200nm/sを実現。波長掃引時の動的特性の向上により,光部品などの検査時間の短縮,精度向上に貢献する。1250~1680nmmの波長帯をラインナップし,様々なアプリケーションに応用可能。信号対自然放出光比(SSSER)90dB/0.1nmの実現により,広い測定ダイナミックレンジで測定が可能だとしている。
また,連続(CW)発振で+13dBm(20mW)を超えるピーク光出力の実現により,挿入損失の大きい光デバイスやシリコンフォトニクスの光表面結合時でも安定して使用できる。新しい密閉型レーザー共振器を採用し,あらゆる環境下でも安定した性能を持つという。
さらに,ユーザーフレンドリーなインターフェースを採用し,直観的かつ視認性に優れた大型タッチスクリーンにより高い操作性を確保。プログラミングコマンドは従来機と互換性があり移行や拡張が容易だとする。
同社のマルチチャンネル光パワーメータ「MPMシリーズ」・偏波コントローラ「PCU-110」と組み合わせることで,WDL/PDL評価が可能で,最大4台の光源とスイッチモジュール「OSU-100」の組み合わせにより,1250~1680nmの広帯域で連続波長掃引が可能だとしている。