凸版印刷の認知症体験VR,経済研で採用

著者: higa

凸版印刷が開発した「認知症体験VR」が,第一生命経済研究所(経済研)が主催するライフデザインセミナー事業の「認知症セミナー」の体験教材として,「本人体験編」が採用された(ニュースリリース)。価格は利用者1人当たり,年間1000円程度~。※利用数や利用コンテンツに応じて価格変動あり。

凸版印刷は,認知症への適切な理解促進を目的に,認知症の症状を体験できる「本人体験編」と,認知症の顧客との接し方をロールプレーできる「業務応対編」の2つの異なる視点のVR体験を提供するサービス「認知症体験VR」を2020年3月に開発。金融業界を中心にサービス提供を開始している。

高齢者が利用する機会が多い金融機関では,増加している認知症の方への適切な対応が求められている。このような社会的課題に対して,凸版印刷は昨年より「認知症体験VR」の企画開発に取り掛かり,5月より金融業界を中心にサービス提供を開始した。

生活者や企業の従業員に対して「認知症セミナー」を主催している経済研では,このセミナーの中で「認知症体験VR」を活用。VRならではの没入感のある体験をすることで,効果的に認知症の理解促進につなげることができる点や,スマートフォンアプリと紙製ヘッドマウントディスプレー「VRscope」を使用するだけで手軽に体験を提供できる点が高く評価され,導入に至った。

「認知症体験VR」の特長は以下の通り。
・認知症の本人と接する方の2つの異なる視点をVR体験することで認知症への理解を促進
「本人体験編」では,認知症の症状の一例として,「レビー小体型認知症」の特長を体験できる。また,「業務応対編」では金融窓口に認知症の顧客が来店し,社員の案内が理解できずに戸惑いや不信感を抱く様子を忠実に再現した,実際の業務応対において起こりうる事例に即した体験もできる。

・集合研修に参加しなくても手軽に視聴が可能
「認知症体験VR」は,気軽にいつでもどこでもコンテンツを視聴できるため,集合研修や大掛かりな機材を用意することなく,時間と場所を問わずに体験することができる。

・手軽に認知症体験が可能
スマートフォンアプリと紙製ヘッドマウントディスプレー「VRscope」を用意するだけで,簡単に認知症の本人体験や認知症の顧客応対のロールプレーを体験することが可能。

同社は今後「認知症体験VR」を,金融業界を中心に2020年度内に10社の導入を目指すという。また,体験できるコンテンツやテーマの拡充を進め,自治体や小売店舗,公共交通機関など様々な業界に向けて展開。VRを活用した教育コンテンツで2025年度に10億円の売上を目指すとしている。

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