コニカミノルタは,デジタルプラネタリウムの世界的トップメーカーである仏RSA Cosmos S.A.(RSA Cosmos)の買収に関する契約を締結した(ニュースリリース)。
RSA Cosmosは,宇宙の星に関するビッグデータを,フォトリアリスティックなデジタルCG映像として提供するデジタルプラネタリウム専業メーカー最大手の一つで,宇宙の星に関するビッグデータを3Dで可視化する技術を活かして,B2B向けに製造業などの産業用ビッグデータを可視化する技術も開発している。
さらにRSA Cosmosは,最先端の映像ソフトウェア開発力を有し,前述のフォトリアリスティック・リアルタイムCG映像のほか,ネットワーク,VR,汎用ゲームエンジンなど,最新のソフトウェアトレンドに対応する豊富な実績を有している。
コニカミノルタでは,1957年に初の国産プラネタリウムを完成させて以来,60年以上にわたるプラネタリウム機器関連の開発・製造・施工に加え,機器の保守やコンテンツ制作,また,2003年からは世界で唯一直営館も運営するプラネタリウムおよびドーム映像の総合メーカーとして事業を展開してきた。
近年は,ドーム投映で培った360度映像技術をベースに,関連会社であるコニカミノルタプラネタリウムを中核とした映像ソリューション事業で,新しい顧客領域へのビジネス開発による飛躍的な成長をめざしている。
今回の買収は,コニカミノルタの映像ソリューション事業におけるデジタル開発力を大幅に向上させ,ビジネス領域の拡大を加速させるものと考えているという。
近い将来,先にコニカミノルタプラネタリウムが発表したドームスクリーン自体が発光するLEDドームや,既存のデジタルソリューションに,RSA Cosmos社のデジタル映像技術を組み合わせて,今までにない高臨場感映像コンテンツを提供していく予定としている。
ターゲット市場は,プラネタリウムのみならず,2025年の大阪万博やIR(統合型リゾート),テーマパークなどのエンターテインメント業界,ビッグデータの可視化を必要とするB2B市場も視野に入れているという。
またコニカミノルタプラネタリウムは,RSA Cosmosとの共同開発により,国内市場向けの新しいデジタルプラネタリウムソリューション「Media Globe Σ SE(メディアグローブ シグマ エスイー)」を発売したことも発表した。