アマダは5月17日,世界初とする軌跡ビームコントロール(LBC)テクノロジーを搭載した4kW出力のファイバーレーザー加工機「VENTIS-3015AJ」を報道陣に公開した(プレスリリース)。
LBCテクノロジーは,高速にレーザー光の軌跡を自由自在に操作することが技術で,エネルギー密度の高い高効率な光を維持したまま加工することができる。レーザー光の軌跡パターンは複数あり,加工ニーズに応じたビーム形状を作り出すことができる。
VENTIS-3015AJではLBCテクノロジーにより,目的に応じた三つのモードが選択できる。一つは生産モードで,傾斜角による残存金属を直接レーザー光で溶融させて排出させることで高速切断を可能にする。二つ目は高品質モードで,パワー密度の高いレーザー光を材料下面まで熱供給することでドロスレスを実現する。三つ目はカーフコントロールモードで,切断幅をコントロールすることで母材から加工材をスムーズに切り離すことができる。
このLBCテクノロジーを搭載したファイバーレーザー加工機はこの6月22日まで同社伊勢原事業所で開催されている「AMADA INNOVATION FAIR 2019」(AIF2019)で見ることができ,デモンストレーションも行なっている。同加工機は2018年10月にドイツで開催されたEuroBLECHで披露されたが,日本では初公開となる。販売は6月1日より開始し,年間120台を目指すとしている。