ウシオ電機子会社のアドテックエンジニアリングは,2018年1月19日付で,ビアメカニクスとの間で吸収分割契約を締結した(ニュースリリース)。この契約により,アドテックエンジニアリングはビアメカニクスの露光装置事業を2018年4月1日付で承継する。
アドテックエンジニアリングは,1983年の創業以来,特殊精密加工技術およびファクトリー・オートメーション(FA)装置開発技術をコアに,電気やソフトウェア,画像処理,光学などの多様な要素技術を融合した複合技術を活かし,プリント基板(PCB),半導体用パッケージ,フラットパネルディスプレー(FPD)等の製造プロセス向け各種装置を製造してきた。
特にその中でもプリント基板製造で使用される「露光装置」に注力しており,全自動コンタクト露光装置から最先端のデジタル露光装置まで,幅広い製品ラインナップで事業展開している。
一方ビアメカニクスは,1968年の設立以来,種々の産業機械を開発・製造しており,中でも現在の主力製品であるプリント基板用レーザー加工機及びドリル穴明機において評価されている。
露光機事業については,先端パッケージ分野や半導体後工程用を中心に事業展開している。今後の成長戦略として,顧客層や技術革新の方向性という点でより相互に事業シナジーを持つ主力事業群(レーザー加工機及びドリル穴明機事業)へ経営資源を集中させるという方針を打ち出していた。
近年,露光装置を取り巻く環境は,多様なニーズに対応する製品ラインナップの充実と,プリント基板やパッケージ基板だけではなく,半導体後工程も含めた多岐にわたる回路形成技術の進化に即応した装置開発,さらには安定操業を支援するサービス体制強化が重要な経営課題となっている。
このような環境下において,アドテックエンジニアリングは,露光装置事業における自社とビアメカニクス双方の経営資源を統合させることで相乗効果を創出し,両社の顧客への提供価値をさらに増大させることが可能と判断し,今回の契約締結に至ったとしている。