富士通株と富士通フロンテックは、機器組込み向けのセンサーである「FUJITSU 生体認証 PalmSecure-F Pro(パームセキュア エフプロ)」(PalmSecure-F Pro),および「FUJITSU 生体認証 手のひら静脈認証ボード」(手のひら静脈認証ボード)の2製品を,手のひら静脈認証装置の製品ラインナップに加え,10月下旬より販売する(ニュースリリース)。
「PalmSecure-F Pro」は,操作性や環境耐性が向上したほか,高性能のイメージセンサーを搭載することによってシャッタースピードが従来の約5倍になり,認証精度を維持したまま従来の半分以下となる厚さ13mmを実現した。これにより設置・使用環境の条件を大幅に緩和したほか,認証精度を向上させ,登録された大量の静脈データから個人を識別する機能を強化した。
また,ボードにソフトが組込まれた「手のひら静脈認証ボード」を提供することで,従来適用が難しかった組込み系OSを搭載した機器への適用が可能になる。
これにより,従来はPCログオンや入退室装置での使用が中心だったが,複合機や金庫・ロッカーなどでの使用が拡大することで,企業内の認証方式を手のひら静脈認証に統一できる。また,現金やクレジットカードに代わる手ぶらでの決済手段や,住宅やクルマの鍵の代替など,新しい市場への拡大を目指し,富士通グループ全体で,今後5年間で100億円(ハード・ソフト・SIを含む)の売上を目指す。