月刊OPTRONICS 特集序文公開

光ファイバーセンシングとインフラ応用

著者:東京科学大学 中村健太郎

1.はじめに

トンネルや橋のような大型の土木構造物,のり面や河川護岸などの長大な範囲のモニタリングは,光ファイバーケーブル自身をセンサとする光ファイバーセンシング技術の代表的な適用対象である。温度,ひずみ,振動などの観測が可能である。光ファイバー中では距離1 km当たり0.2 ~数dBという少ない損失で光が伝わるので,数10 m~10 km以上の距離にわたって無給電かつ無中継の観測網を構築することができる。光ファイバー中の離散点にセンサ機構を書き込んだ多点センシングと光ファイバー中で起きる散乱現象を巧みに利用した連続分布センシングとがある。前者は温度計やひずみゲージの置き換えとして,後者は他の方法では実現しにくい高密度な空間分布情報の取得のための手段として注目されている。光ファイバーセンサ技術は,光ファイバーが生まれて間もない1970年代末ごろから研究開発が始まり,今日まで多様な用途ごとにさまざまな方式が開発されてきた。20世紀末ごろから温度分布センサとひずみ分布センサの技術が進展した。特に近年,高感度な振動センシングを既設光ファイバーケーブルで行う事例が,道路モニタリング用途や地震観測用途で多数報告されるようになってきた。本稿では,さまざまな光ファイバーセンシング技術の中から,建築・土木などのインフラ分野に利用できそうな原理について紹介する。

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