1 はじめに
空間多重伝送(SDM;Space Division Multiplexing)技術は2008年のホーリーファイバ技術を適用したマルチコアファイバ(MCF;Multi-Core Fiber)の報告1)を皮切りに研究開発が活性化した。MCFのトレンドは実用性の高い中実型2)へとシフトし,新たなファイバとして数モードファイバ(FMF;Few Mode Fiber)の検討も始まった。SDM用の光ファイバの開発の発展とともに光ファイバを活用するための周辺技術の検討として光ファイバの接続技術3)と増幅中継技術4, 5)の検討も進展した。空間方向に信号数を増加できるSDMは波長方向に信号数を増加させるWDM(Wavelength Division Multiplexing)とは直交関係にあるため両技術を活用した効率な容量拡大により学会レベルでは10Pbpsを上回る伝送実験結果も報告されている6)。
究極のSDM伝送路としてコア数やモード数を増大させた報告が進む中で実用化を意識した報告も増えてきた。既存のケーブルでの実装技術が適用可能な標準クラッド径や標準被覆径を持つMCF,これらを使用した伝送実験やMCFケーブルも報告され,近年ではMCFを用いた海底ケーブルの実用化も報告されている7)。
一方,MCF導入の最大の課題は接続技術ともいわれている。通常の単一コア光ファイバはコアがクラッドの中心に配置されているため,クラッドで調心すればコアの接続もほぼ問題ないが,MCFの場合はクラッド調心ののちにファイバを回転させ,コアの回転位置を合わせる必要がある。本報告では実用化が進むMCFの鍵となる技術として接続技術に焦点をあて,MCFの設計値から接続技術への要求条件を導くとともに,現状の接続技術の状況を整理する。
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