高感度・高速カメラが捉える新たな現象 ─オーロラに隠された秘密に迫る

◆片岡 龍峰(カタオカ リュウホウ)
国立極地研究所 研究教育系 准教授

1976年,宮城県仙台市生まれ。2004年,東北大学大学院 理学研究科博士課程修了。博士(理学)。情報通信研究機構,NASAゴダード宇宙飛行センター,名古屋大学 太陽地球環境研究所で学振特別研究員ポスドク,理化学研究所 基礎科学特別研究員,東京工業大学 理学研究流動機構 特任助教を経て,現在,国立極地研究所 准教授。専門は宇宙空間物理学。2015年,文部科学大臣表彰 若手科学者賞受賞。著書に『オーロラ!』(岩波書店),『宇宙災害』(化学同人)など。2018年,NHKカルチャーラジオ科学と人間『太陽フレアと宇宙災害』講師。

「一度オーロラを見てみたい」そう願う人は少なくないだろう。光の羽衣が静謐な雪原に舞うとき,誰もが息をのむ光景が零下の夜空を覆うことは想像に難くない。その万人を魅了する神秘の輝きだが,科学的には解明されていない部分も少なくないという。

今回,オーロラ研究の第一人者である国立極地研究所の片岡龍峰氏に話を伺った。氏は様々なカメラ,特に高感度カメラを用いて,一見優雅なオーロラに隠された高速現象の正体に迫っている。

かつてオーロラは凶兆であった。中でも赤いオーロラは,事件や災いの前触れとして恐れられたという。人知を超えた不可思議な現象が神の怒りを連想させるのは,時代や洋の東西を問わない。

ところが現在,この迷信は現実のものになっている。我々は科学によってオーロラをも理解し始めた一方,科学に依存することで自らを「神の怒り」に晒すことになったのだ。今や生活とも密接なオーロラの研究。カメラで迫るその成果に期待がかかっている。

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