浜松ホトニクスは,米国の持ち株会社であるPhotonics Management(PMC)が,BAE Systemsの子会社BAE Systems Imageing Solutions(BAE Imaging)の全株式を取得して子会社化したと発表した(ニュースリリース)。
BAE Imagingは1920年に設立されたFairchild Aerial Camera Corporationをルーツにもち,2001年に初めて使用されたFairchild Imagingという社名を浜松ホトニクスが買収後に使用するという。Fairchild Imagingは,可視光~近赤外,X線帯域の高性能なCMOSイメージセンサーに特化した半導体メーカーで,世界一の低ノイズCMOSイメージセンサー設計技術を持つ。
Fairchild Imagingの主力製品として,高感度,高速読み出し,低ノイズを同時に実現した科学計測用途のScientific CMOSイメージセンサーや,歯科/医療機器向けのX線CMOSイメージセンサーがある。
Fairchild Imagingは低ノイズが必須である暗状態で撮影する2次元CMOSイメージセンサーが主力である一方で,浜松ホトニクスは比較的少画素数の1次元CMOSイメージセンサーが主力であり,主に分析機器向けや,変位計やエンコーダーなどのFactory Automation向けに使用されている。
そのため,Fairchild Imagingは浜松ホトニクスのCMOSイメージセンサーを強化・高付加価値化するうえで必要な技術と製品を持っており,光半導体事業のラインアップの拡充に貢献するとして期待している。