米SEMIは,IC売上高の連続減少が緩和し始めており,世界の半導体産業のダウンサイクルの終わりが近づいている模様で,2024年には回復に向かうとの予測を発表した(ニュースリリース)。
それによると,電子機器の売上高は,2023年第3四半期に前期比10%増加の健全な成長を記録する見込みだが,同期のメモリーICの売上高は,2022年第3四半期に下降傾向に入って以来はじめて,2桁成長を記録することが予測されている。
同社は今年2023年後半期について,半導体製造分野に対する逆風が続くとの見解を示している。垂直統合型デバイスメーカー(IDM)およびファブレスメーカーの高水準の在庫の調整が引き続きファブ稼働率を抑制し,2023年第3四半期の稼働率は2023年前半期の水準を大きく下回るという。
半導体製造装置の販売額およびシリコンウエハーの出荷面積は2023年前半期は安定して推移したが,半導体製造分野の低調が波及し,今年後半期には減少すると予測する。
半導体産業の市場指標は,2023年上半期末に底を打ち,市場はそこから回復に転じて2024年の継続成長の土台をつくることを示している。2024年は全ての分野で前年から増加し,電子機器の売上高は2022年のピークを上回ることが予測できるとしている。