米MKS Instrumentsは,高出力VISおよびNIRレーザー用の非接触ビームプロファイラー「Ophir BeamWatch Plus」を発表した(ニュースリリース)。
この製品は,NIR領域(950~1100nm)に加えて,VIS波長(420~635nm)の高出力レーザー,主に緑色レーザーと青色レーザーを測定する第2世代システム。高出力のYAG,ファイバー,ダイオードレーザー向けに設計されている。
レーザービームと接触せずにレーザーパラメーターを迅速かつ正確に測定する業界唯一の産業用ビームプロファイラーだとし,ビームによって発生するレイリー散乱を利用して連続測定を行なう。
これにより,焦点スポットサイズ,ビーム位置,およびビーム全体のコースティクスを瞬時に確認することができるほか,プロセスの開始時に焦点面の位置を動的に測定することもできる。
ビームの測定は,プロセスを停止したり,大規模な工具や固定具を取り外したりすることなく実施可能で,100kWまでのテストが行なわれているという。
従来のビーム測定システムはディテクタを損傷してしまう可能性があり,データを収集してビームの特性を評価する測定プロセスに2分もかかっていた。この製品は,焦点スポットサイズとビーム位置を瞬時に読み取り,プロセスの開始時に焦点面の位置を動的に測定する。
また,最小45μmのスポットサイズのビームを測定する高倍率光学系を備え,より小さく正確な切断が可能になる。焦点スポットの位置を1秒あたり数回測定して,測定開始時における焦点位置の変動を追跡できる。
さらに,2軸測定機能を備えており,ユーザーは2つの直交する軸からレーザービームを確認することができる。測定値は各軸で計算され,レーザーの特性に関する詳細情報が得られる。焦点シフト量は両方の軸で追跡でき,測定結果からビームの真円度や非点収差の存在を判断することができる。
レーザーのレイリー散乱によって作成された画像をリアルタイムで正確に分析する。計算は,ビームウエストのサイズと位置,焦点シフト,M2,BPP,その他の品質パラメーターから行なわれる。
主要なレーザー性能パラメーターがプリセット範囲と比較され,Go/No-Goの読み出しが提供されるため,メンテナンス時期を知ることができる。このソフトウェアには,自動化のためのオートメーションコントロールインターフェイスも含まれている。
この製品は,オフィールジャパンが日本国内にて販売するとしている。